このページでは,僕の見るトロントをご紹介致します.必ずしも一般的な見解とは一致しないかもしれませんが,その点はどうかご了承の上,参考程度に見て下さい.また,何か間違いがありましたらご連絡頂けますと幸いです.
以下では,私がトロントで生活していて,「日本とここが違うなぁ」と感じたところを気ままに書いています.あくまで私の体験に基づいているので,全てが一般的であるとは限りませんが,雰囲気を感じ取ってもらえればと思います.今後,トロントやその他の海外に行かれる方の参考になれば幸いです.
客と店員の関係
- 雰囲気として基本的に対等.日本だと明らかにお客が上,店員が下,という感じですが(お客様は神様です,とか言いますし),例えばスーパーのレジでは,"Hi! How are you?"とか気楽に話しかけられます.日本だと,「いらっしゃいませ」と言っておじぎとかしますよね.こっちではそういうのは見たことがありません.飛行機のスチュワーデスも人に多少よりますが,かなり対等な感じを受けます.(私は実は日本国内の飛行機に先日初めて乗りましたが,そのときにあまりにも丁寧な日本人のスチュワーデスさんに少しとまどいました.日本ではごく普通なのでしょうけど.)話は戻りますが,スーパーではレジを通した直後に品物を袋に入れるのは一般的にお客の方のようです(お店によるかもしれません).店員さんがバーコードを操作してて,その品物をお客さんが袋詰め.バーコード操作が一通り終わるとこちら(お客)はお金を払わなければいけないのでお財布からお金を出しますが,もたもたしてると手際のいい店員さんは袋詰めをしてくれます.
学生と先生の関係
- これもまたかなり対等に近いです.私は最初,自分のボスに「なんと御呼びしたらよいでしょうか?」とか聞いたんですが,「ロブって呼んでいいよ, you know♪」 さすがに"you know"はなかったような気はしますが...(^^;),でもそんな雰囲気で,普通にロブって呼んでいいよ,って感じでした.さすがにそう言われても(言われると予想していましたが)最初はなかなかそうは言えずに,"Professor 〜"とか呼んでいましたが,勇気を振り絞って,メールから"Hi, Rob,"と入りました(^^;.で,以前こちらにいらしていた先輩がこの前こちらに来たときに,どさくさにまぎれて会話でもRobって言うようにして(^^;,それからは普通にRobって呼んでいます.日本人には最初から"Hi, Rob!!"はきついですよね.でも,学生さん達は普通に"Hi, Rob!!"って言ってました.当たり前なのですが,結構衝撃的でした.日本では考えられないですよね?でも,研究室の学生さんで"Professor 〜"って言ってる人は見たことないですね,この前初めて来た学生さん以外は.その学生さんは多分まだRobと会ったことがないせいだと思いますが.普通は他の研究室の先生のことも,ファーストネームで呼んでますね.
服装について
- この国の冬は寒いです.カナダではかなり暖かい部類に入るトロントでも平気で-23度とかになったりします.-20度とかになると,ちょっと身の危険を感じます.10分間は外にいられません(僕は).そんな極寒の冬に順応してしまうと,夏は20度位になると結構みんな半袖になってたりします(僕も).
こちらでズボンを買うときは気をつけた方がいいかも知れません.というのは,カナダには恰幅がいい(つまり太っている)人が多いので,デパートなんかに行っても,日本人の普通の体格位の人だと自分にあったサイズのズボンがないかもしれないです.僕は仕方なく,日本に一時帰国したときに買ってこちらに持ってきました.
アパートについて
- 僕はまだヨーク大学のキャンパス内のアパートにしか住んだことがありませんが,家賃は.高いです.東京の町田に住んでいた頃の方が安かったです.ただし,家賃に光熱費が含まれていて,家具もそろっているのを選んだので,それを考えると同じ位でしょうか.でも部屋の中はそんなにきれいではないですし(^^; せまいです.家賃に関してですが,こちらでは,アパートをシェアするのが一般的のようで,よくキャンパス内にシェアしませんか?という張り紙を見ます.確かにシェアすれば結構安くなると思います.
また,カナダは上記の通り,冬はとても寒いのですが,法律でアパート内の最低温度が決まっていて,大家さんはその温度以上を保たなければならないらしく,屋内はいつもあったかいです.ですので,真冬でも半袖でいられたりもします(アパートによると思いますが).
Mac(コンピュータ)について
- トロントで売っているMacは,もちろん英語仕様になっています.ですが,今(2005年現在)のMacにはOSXがインストールされていて,システム環境設定(System Preferences)内の言語環境(International)を自分で変えれば,日本語環境にすることができます(僕もこっちでMacを買って,そうして使っています).特に問題はありません.しいて言うと,MacOSX10.3だと,AppleWorksのメニューが日本語にならないこと,AppleWorksのファイル名が日本語だと,ウィンドウ上部に現れる文字が文字化けするといった位で,ファイルの中身は普通に日本語になりますし,実質的な問題は見当たりません.
話は変わりますが,僕が(知っていたけど)驚き困ったことの一つは,こちらにはMOがないことでした.Macを売っているコンピュータショップに行って,MOありませんか,と聞いたらば,MOって何?って聞かれました.これには驚きました.でも最近はHDD(ハードディスクドライブ)がかなり安くなってきているので,そちらでデータのバックアップをとればいいかと思います.
ドアについて
- この国のドアは重いです.なんでこんなに重いんでしょう.屋内のドアでも大抵かなり重いです.防火対策??謎です.
新聞について
- こちらで新聞を読みたいですか?ヨーク大学キャンパス内なら,Toronto Starがフリーであちこちに置いてあります.すばらしいですね.
炊飯器について
- トロントのチャイナタウンで買えます.日本製のもあり,ちょっと型が古いですが,ちゃんと炊けます.お米はカルローズというカリフォルニア米がおいしいですよ.
コンタクト用品について
- 僕はハードコンタクトを使用していますが,こちらに来て最初に困ったことは,ハードコンタクト用の用品が(学内の)薬局で見当たらなかったことです.薬局の人に聞いたところ,こちらではハードコンタクトを付けている人はほとんどいなくて,みんなソフトなんだとか.最初の頃はかなりあせりました.で,ダウンタウンにある薬局に行ったらあったので,助かりました.最近ではヨーク大学内にあるキャンパス内でもハード用の用品をおいてくれるようになりました.ちょこっとだけですが.
テレビについて
- こちらのテレビ番組は結構いいかげんです.どういいかげんかというと,番組からCMに移るべきところでよく真っ暗な画面に突入します.日本でもたまにはありますが,こちらにいるとホントに頻繁に見ます.しかもCMでさえもその途中で切れちゃってたりします.これが日本だったら人がいっぱい首になってるんじゃないでしょうか...まぁこれは(僕が)一般的に感じるカナダのいい加減さの一部だと思いますが.
でもいいところもあります.テレビ本体の設定によって,番組の字幕を出すことができます.英語のききとりの得意でない自分にとってはとても助かります.(最近は聞き取りの練習のため,あえて字幕を切っていますが.字幕を読んでいると,読むスピードが速くなる気がします(^^; が,どうしても視覚情報に頼ってしまうので.)それから,チャンネルの数がべらぼうに多いです.東京だと普通,1,3,4,6,8,10,12の7チャンネルですよね.トロントだと(申し込んでいるサービスにもよりますが)何十チャンネルもあります.人口は東京よりもずっと少ないのにこれはすごいですね.
花粉症について
- こちらでは杉花粉は多分(ほとんど)飛んでないと思います.僕は花粉症持ちなので,これはとっても大きいです.秋(だったかな?)に別の花粉があるという話を聞いたことがありますが,今のところ僕は大丈夫です(去年は大丈夫でした).
散髪について
- こちらで散髪するときは気をつけた方がいいかもしれません.というのは,こちらの人は,日本人に比べて髪の量が少ないようで,美容院で髪をすいて量を減らすということをしないようです.また,これはカナダで生活していて一般的に感じることでもありますが,サービスが値段相応になっていて,安いところで切ってもらうとそれ相応になるということです.というわけで,少しお金をはたいて日本人の美容師さんに切ってもらうのが無難のようです.参考までに,僕が行っている美容院はConceptsです.
電話について
- トロントでは市内電話はなんと「タダ」です.すごいですよね.そしてさらにすごいのが国際電話なのですが,calling cardと呼ばれるプリペイドカードがいろんな電話会社から出されていて,ものによってはとても安いです.僕が使っているカードはそのまま「calling card」としか書いていないのですが,$10(約900円)で,日本の普通の固定電話にかけてなんと約9時間も話せます.ということは「3分で5円」!! ありえないですよね...さらに,僕がいつもこのカードを買っているお店では2割引で売っているので,実質,「国際電話が3分4円」...すごすぎます(おそらく日本の市内からかける方が高いのでは?)...ただし,このカード,携帯電話にかけるとなかなかかからなかったり,かかっても雑音が多かったりする上に通話料が約10倍になるので,それだけはご注意を.(まぁそれでも日本でプリペイドカードを買って使うよりもずっと安いかもしれません.)
最近知り合いの方に教えて頂いたのですが,skypeというソフトを使うと,インターネットにつながっているコンピュータ間で無料で電話ができます.音声の質も悪くないですが,なぜかたまにうまくつながらないです...(2006.1.15追加)
地下鉄について
- トロント市交通局(TTC,Toronto Transit Commission)が走らせています.いっぱい揺れます.長い間乗っていると,酔いやすい人は酔うかもしれません.特に日本の電車と比べると,急停車,急発進.そして特筆すべきは,ドアが開いている時間が短いこと.ぼやぼやしてると乗り降りしそこねてしまうかもしれません.本数は結構ありますね.その点は東京の地下鉄と比べても遜色ないように感じます.TTCのチケットかトークンを買って乗りますが,地下鉄からTTCのバスに,またその逆の乗り換えは無料です.バスからバスもです.
バスについて
- TTCの他,いくつかトロント市内にバスが走っていますが,僕はほとんどTTCのバスしか乗ったことがないので,それについて...地下鉄以上に揺れます...僕はよく酔います...TTCのバスには普通のと"Rocket"というのがあります.後者は電車でいうところの急行で,主要な停留所にしか止まりません."Express"と書いてあったりもすると思います.バスは時刻通りには来ません.バスの運転手さんが途中でコーヒーを買いに行ってしまって,そこでそのまま数分待たされることもあるようです.(まぁのんびりとした国です,カナダは.)ルートにもよるとは思いますが,週末の夜などは本数が少ないので,20分位待たされることもあります.冬は窓が汚れすぎて外が全く見えなかったりします.それでいて,多くの場合,停留所近くでも運転手さんが教えてくれないので,必死で前の窓を見ていなければならなかったりします.僕の印象では,トロントは全般的にそんな感じの街です.(^^; バスに限らず,トロントと比べると日本のサービスレベルは全般的にずーっと高いと思います.